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2026.08.20

8月下旬。厳しい残暑が続く一方で、これから9月にかけては台風とゲリラ豪雨の季節が本格化します。「うちの人工芝、強風で飛ばされないだろうか」「大雨で庭が水浸しになったら芝はどうなるの?」——毎年この時期になると、芝キングにはこうしたご相談が集中します。
結論から言えば、正しく下地をつくり、正しく固定された人工芝は台風や大雨でほとんど問題を起こしません。逆に、めくれ・浮き・冠水後の泥かぶりといったトラブルが出る人工芝には、必ず施工上の共通した弱点があります。この記事では、風で人工芝がめくれる物理的な仕組み、水が引かない庭の見分け方、台風前日にやるべき備え、通過後の点検・復旧手順まで、現場目線で具体的に解説します。
台風・大雨で人工芝に起きる代表的なトラブル5つ
まずは、実際に台風のあとご相談が増える症状を整理します。原因を知っておくと、自宅の人工芝がどのリスクを抱えているか判断しやすくなります。
| 症状 | 主な原因 | 対策の方向性 |
| 端部がめくれ上がる | 外周の固定不足。風が芝の下に潜り込み揚力が発生 | 外周のU字釘ピッチを詰める/端部を段差に落とし込む |
| 継ぎ目が開く・浮く | ジョイントシートとボンドの圧着不足、雨水の回り込み | 副資材での接合+釘併用。乾燥時間を確保して施工 |
| 大雨後も水が引かない | 下地の転圧不良・勾配不足、排水先が詰まっている | 下地調整で勾配を作り直す/排水口の清掃 |
| 芝の上に泥や落ち葉が堆積 | 周囲の花壇・砂利からの土砂流入 | 見切り材で境界を立ち上げる/通過後の早期洗い流し |
| 充填した珪砂が流出する | 勾配が急な場所・雨水が集中する動線 | 流出箇所に珪砂を補充し、集中箇所は排水経路を見直す |
このうち上位2つ(めくれ・継ぎ目の浮き)は、風というより施工品質の問題です。台風はそれを表面化させる「テスト」に過ぎません。逆に言えば、施工の段階で正しく処理していれば、毎年台風が来ても10年間なにも起きない、というのが本来の姿です。施工実績ページで、外周や境界の納まりがどう処理されているかを見比べてみてください。
なぜ人工芝は風でめくれるのか|「潜り込む風」の仕組み
人工芝そのものは、30mmクラスで1㎡あたり数kgの重量があります。真上から風が吹くだけなら簡単には動きません。問題は芝の裏側に風が入り込むことです。
端部の1cmの隙間が最大の弱点
強風時、建物や塀にぶつかった風は地面に沿って走ります。このとき人工芝の端がわずかでも浮いていると、そこから裏側に空気が入り、飛行機の翼と同じ原理で芝全体を持ち上げる力(揚力)が働きます。一度めくれ始めると風を受ける面積が増え、加速度的に大きくめくれていきます。つまり「端部が地面に密着しているか」が風対策のほぼすべてです。
固定の基本はU字釘・約8本/㎡と外周の増し打ち
芝キングの標準施工では、U字釘を1㎡あたりおよそ8本(U字釘は39円/本・税抜、あくまで目安)使用します。ただし、この本数は全面に均等にばら撒くという意味ではありません。中央部より外周・継ぎ目・障害物まわりの打ち込み間隔を詰めるのが鉄則です。風は必ず「へり」から入ります。花壇沿い、犬走りとの境、駐車場との取り合いなど、芝の切れる部分は特に丁寧に固定します。
コンクリートの上はボンド接着で対応
釘が打てないコンクリート・タイル面では、ボンド接着施工で対応します。全面接着ではなく外周と継ぎ目を確実に押さえる工法で、釘固定と同等以上の風耐性を確保できます。ベランダや屋上のように風が回り込みやすい場所ほど、この「へりの接着」が効いてきます。DIYで両面テープのみを使うと、夏の高温で粘着が緩んだところに台風が来て一気にめくれる、というのがよくある失敗パターンです。
切りっぱなしの端をつくらない
芝を敷いた面が周囲より高い「浮島」になっていると、四方すべてが弱点になります。理想は、レンガや見切り材、コンクリートの立ち上がりに端部を突きつけ、風が入る隙間そのものをなくす納まりです。設計段階で境界処理を決めておくことが、10年先の安心につながります。詳しい工程は施工の流れもご覧ください。
大雨で水が引かない庭の正体は「下地」にある
人工芝の裏面には透水穴が空いており、芝自体は雨を通します。それでも水たまりができるとしたら、原因は芝ではなくその下です。

転圧と勾配がゲリラ豪雨の耐性を決める
雨水は芝を通過したあと、防草シートを抜けて下地の土や砂に浸透します。このとき下地がふかふかのままだと、部分的に沈んで水が溜まる「皿」ができます。逆に締め固めすぎて勾配がないと、面全体に水が薄く広がって引きません。しっかり転圧しつつ、排水先に向かって緩やかな勾配をつける——この両立が下地調整の腕の見せどころです。芝キングでは下地調整・土壌改良費を1㎡あたり1,000円(税抜・目安。状態が良ければ650円、水たまりが少しできる庭は1.5倍の1,500円、天然芝からの張り替えは2倍の2,000円が目安)としており、庭の状態によって手間が変わることを最初から見積書で明示しています。
砂利の上にそのまま敷くと数年後に雑草が出る
「砂利の上なら水はけがいいから、そのまま人工芝を敷けばいい」と思われがちですが、これは避けるべき施工です。理由は水はけではありません。砂利のとがった角が防草シートを突き破り、その破れ目から雑草が生えてくるからです。特に台風で人が芝の上を歩いたり、物が落ちたりして荷重がかかると、砂利の角がシートに食い込みます。破れは目に見えないまま進行し、翌シーズンに雑草として現れます。
そのため砂利の庭では、①砂利を撤去して下地をつくり直す、②砂利を覆う高さまで砂・真砂土を入れて平らな下地をつくる、のどちらかが必要です。②は砂入れの量が現場ごとに大きく変わるため、芝キングではお庭の写真を送っていただいたうえでの要相談としています。デザインとして砂利と人工芝を並べる場合も、境界に見切りを入れて砂利が芝側へ流れ込まないようにするのが、大雨対策として有効です。
排水口・側溝の詰まりは芝の性能とは無関係に効く
意外と多いのが、庭の集水枡や側溝が落ち葉・土砂で詰まっていて、そこから水が逆流するケースです。人工芝がどれだけ透水しても、行き先が塞がっていれば水は溜まります。台風前の点検では、必ず排水の出口まで確認してください。
台風が来る前にやっておく5つの備え
接近の予報が出たら、前日までに次の準備をしておくと被害をほぼ防げます。所要時間は一般的な広さの庭で15〜30分程度です。
1. 芝の上の飛散物をなくす
プランター、子ども用プール、ガーデンチェア、簡易テントは屋内か風の当たらない場所へ。飛ばされた物が芝に刺さると、パイル(芝葉)が抜けるだけでなく、下の防草シートまで穴が開くことがあります。
2. 端部の浮きを指で確認する
外周をぐるりと歩き、芝の端を指で持ち上げてみてください。簡単に持ち上がる箇所があれば要注意です。応急処置として、U字釘を追加で打つ、レンガやプランターベース(飛ばない重量物)で端を押さえるだけでも効果があります。
3. 継ぎ目のラインを目視チェック
継ぎ目に沿って芝葉が寝ている、うっすら線が見える、指で押すと沈む——こうしたサインは接合が弱っている可能性があります。強風で開く前に業者へ相談するのが安全です。
4. 排水口・雨どいの落ち葉を除去
庭の枡、側溝、雨どいの出口をチェック。ここが詰まっていると、豪雨のときに庭全体が浅い池になります。冠水した状態が長引くと、泥が芝の目地に入り込み、あとで臭いやコケの原因になります。
5. 人工芝まわりの土や砂利の流出経路を塞ぐ
花壇や砂利エリアが人工芝より高い位置にある場合、豪雨で土砂が芝の上に流れ込みます。土のうや板材で一時的に堰き止めるだけでも、通過後の掃除量が大きく変わります。
台風通過後の点検・復旧手順
雨が上がったら、次の順序で確認します。早めに手を打つほど、修復も簡単で済みます。
ステップ1:全体を見て「浮き」を探す
離れた位置から芝面を斜めに眺め、波打っている箇所・膨らんでいる箇所がないか確認します。膨らみは下に空気や水が入っているサインです。
ステップ2:泥・落ち葉を早めに流す
泥が乾いて固まる前に、ホースの水で洗い流します。ブラシを使う場合は、パイルを傷めないよう毛先の柔らかいデッキブラシで毛並みに沿って動かします。落ち葉は放置するとコケや藻の温床になるため、竹ぼうきやブロワーで早めに撤去してください。
ステップ3:珪砂の減りを確認する
仕上げに珪砂を入れている場合(550円/㎡・税抜・目安)、豪雨で低い方へ流れて偏ることがあります。芝が寝てぺたんとしている箇所があれば、珪砂を補充してブラッシングで立ち上げると復活します。
ステップ4:水たまりが残っていないか翌日に再確認
雨上がり数時間後にまだ水が残っているなら、下地の勾配・転圧か排水経路の問題です。これは自然には直りません。放置すると芝の裏に水が滞留し、臭い・カビ・接着の劣化につながるため、下地からの手直しを検討してください。
ステップ5:自分で直せない範囲は写真を送る
継ぎ目が広く開いた、端部が数メートルにわたってめくれた、下地が沈んで段差ができた——このレベルは部分補修ではなく再施工の判断が必要です。芝キングの公式LINEに写真を送っていただければ、最短15分・無料で状況判断とお見積りをお返しします。
台風に強い人工芝施工とは|仕様と費用の考え方
風雨に強い人工芝は、特別な魔法ではなく「基本の積み上げ」でできています。芝キングの標準施工では、下地の整地・転圧と勾配づくり、防草シート(605円/㎡・税抜・目安)の敷設、U字釘とボンド・ジョイントシートなどの副資材(473円/㎡・税抜・目安)による確実な固定を組み合わせます。芝材は一番人気の芝キングターフ30mmで4,730円/㎡(税抜・目安)。30mm・45mmは10年保証の対象で、とろけるECO芝35mmは廉価版のため保証対象外という区別があります。
総額の感覚としては、30mm標準仕様・20㎡のお庭で税込およそ235,200円〜271,500円が目安です(SNS投稿キャンペーン適用時〜通常価格。下地の状態・搬入条件で変動するため、あくまで目安とお考えください)。古い人工芝が敷いてある場合の撤去・廃棄は3,000円/㎡(税抜・目安)を別途申し受けます。面積やグレード別のより詳しい試算は人工芝の施工費用シミュレーションで確認できます。
台風のたびに補修費がかかる施工と、10年間手をかけずに済む施工。初期費用の差はわずかでも、10年トータルでは後者のほうが安く済むケースがほとんどです。安さの理由が「固定本数を減らした」「下地を省いた」であれば、それは値引きではなく将来のリスクの先送りだとお考えください。見積書は品目×数量の積み上げ式で全内訳を明示していますので、どこにコストがかかっているか一目で分かります。
よくある質問
Q1. 台風で人工芝が飛ばされることはありますか?
正しく固定された人工芝が丸ごと飛ばされることは、まずありません。ただし、端部の固定が甘い、両面テープのみで留めている、地面より高い位置で浮島状に敷いてある——といった条件が重なると、めくれ上がり、めくれた部分が風を受けて破損する可能性があります。心配な場合は外周のU字釘を増し打ちするだけでも大きく改善します。
Q2. ベランダや屋上の人工芝は台風前に剥がしたほうがいいですか?
接着や重量物での固定がしっかりできていれば、剥がす必要はありません。むしろ、置いているだけのマットタイプは飛散リスクがあるため、屋内へ取り込んでください。手すり際は風が巻き上がりやすいので、端部の処理を重点的に確認しましょう。
Q3. 冠水して泥をかぶった人工芝は使い続けられますか?
多くの場合、洗浄と乾燥で問題なく使い続けられます。泥が乾く前に水で流し、目地に入った土は柔らかいブラシで掻き出してください。数日経っても臭いが残る、緑色の膜(藻)が出るといった場合は、下地に水が滞留している可能性があるため点検をおすすめします。
Q4. 大雨のあと水たまりが消えません。人工芝が原因ですか?
人工芝には透水穴があるため、芝そのものが水を止めていることはほとんどありません。原因は下地の転圧・勾配不足か、排水先の詰まりです。この場合、芝だけを張り替えても再発します。下地からの見直しが必要かどうかは現地調査(無料)で判断できます。
Q5. 台風シーズン中でも施工は依頼できますか?
可能です。ただし施工当日に降雨があると下地の転圧や接着の乾燥に影響するため、天候を見ながら日程を調整します。9月は台風と秋雨で予備日が必要になるぶん、早めのご相談が安心です。全国30以上のFC拠点で対応していますので、お近くの拠点は拠点一覧からご確認ください。その他の疑問はよくあるご質問にもまとめています。
まとめ
- 台風で人工芝がめくれる原因のほとんどは「端部の固定不足」。風は必ずへりから裏側に潜り込む
- U字釘は約8本/㎡が目安だが、外周・継ぎ目・障害物まわりは間隔を詰めて増し打ちするのが鉄則
- コンクリート面はボンド接着で対応可能。両面テープのみのDIY固定は夏の高温+台風でめくれやすい
- 大雨後に水が引かないのは芝ではなく下地の問題。転圧と勾配、そして排水先の詰まりを確認する
- 砂利の上に直接敷くと、砂利の角で防草シートが破れ、その破れ目から雑草が生える。撤去か砂入れが必要(要相談)
- 台風前は飛散物の撤去・端部の浮き確認・排水口の清掃を。通過後は泥を乾く前に洗い流し、珪砂を補充
- 費用は30mm標準で4,730円/㎡(税抜・目安)、20㎡で税込約235,200円〜271,500円が目安。詳細は費用シミュレーション記事へ
- 10年保証の対象は芝キングターフ30mm・45mm。とろけるECO芝35mmは保証対象外
秋は気温が下がり、施工にも庭遊びにも最適なシーズンです。台風シーズンを乗り切ったあとの庭づくり計画も、ぜひお早めにご相談ください。DIYで下地から挑戦したい方にはDIYサポートもご用意しています。